仙台初詣就職祈願 銀行概要 銀行検査
銀行業界は、その公共性からとても規制の多い業界です。
今や規制緩和で少しずつ普通の業界のサービスを提供できる環境になりつつありますが、いかんせんまだまだ遅れているのが現状です。
そんな規制の多い銀行には、数年に一度金融庁や日銀が検査に入ります。
行員がコンプライアンスに違反していないか、不正な融資は行っていないかなどをチェックするのですが、本部だけでなく抽出されたいくつかの支店にもやってくるのです。
そして、これらの検査でたまたま素行の悪い支店が抽出されたら、その銀行全体の評価が悪くなってしまうのです。
したがって、各銀行は検査部みたいのを行内に設置し、年に一度の行内検査をやるところが多いのです。
行内検査の目的は、基本的に金融庁検査や日銀検査の対策なのですが、銀行全体の事務水準の引き上げにも一躍買っており、その検査結果は支店の評価すなわち給与査定等にも大きく響いてくるのです。
また、銀行はお客様の大切な資産を管理するわけですから、自分の身を不正から守るためにも検査対策は重要な業務のひとつなのです。
仙台初詣就職祈願 検査の流れ
- 日々の業務…検査はいつやってくるかわからないので、銀行員は日々規定どおりの仕事を励行します。このため、時々お客様の都合に合わせた柔軟な対応ができなくなることもあります。銀行員は頭が固いと言われるのも理由があるのです。
- 下準備…長年銀行にいる先輩方は、その経験から検査時期を嗅覚で感じ取ります。そして、上司がそろそろ来そうだと感じたら検査対策が始まります。これがなかなか辛い作業で、日々の業務が終わった後に夜遅くまで残業して帳簿や伝票のチェックを始めるのです。銀行は毎日たくさんの書類を扱うため、この書類を正確に綴るだけでも神経を使うのです。ですから、この検査対策で綴り間違いや書類の不備をチェックしておかないと本番に太刀打ちできないのです。
- 検査前日…検査前日の夜、支店の連絡網で電話が来ます。通常日曜日の夜とか連絡が来ますが、銀行員はこの電話一本のために日曜日の夜はサザエさんを観ながら怯えているのです。検査の朝は通常の出勤より1時間は早く支店に到着しなければならず、また検査期間はほぼ毎日残業となるため銀行員は素早く睡眠を取ります。
- 検査当日…朝支店に到着すると、支店の前には大抵みんなが揃っています。年配の方は特に早くから気合が入っています。そして、検査は入口の施錠をしっかりしているかチェックすることから始まっているため、検査官が来るまでみんな入り口で待機しているのです。きっと近隣住民から見たその光景は異様だと思います。そして検査官が到着すると着々と検査が始まるのです。新入行員は、検査官にあまり余計な事言わない方が無難でしょう。
仙台初詣就職祈願 検査の内容
- 持ち物…銀行員は、基本的に仕事を家に持ち帰ってはいけません。お客様の大事なデータや金券は、銀行の頑丈な金庫に入れると決まっているからです。したがって、検査当日は大抵みなさん手ぶらでやってきます。場合によっては前日の電話でカバンを持ってくるなと釘を刺されることもあります。そして、業務中の持ち物も重要です。印鑑やコンピュータのＩＤカード、車のキーなどは肌身離さず持ち歩かなければなりません。万が一、机に放置したり車に置きっぱなしにしたら、これもまたアウトです。
- 机の施錠…銀行内の机にはほとんど鍵がついています。そして、昼食時や帰宅時など机から離れるときは必ず施錠をしなければならないのです。例え引出のなかに筆記用具しかなくても鍵は原則かけなければいけません。検査当日には、鍵が閉まっているかを検査官が確認してから開錠するよう指示されます。
- 机の中身…お客様の個人情報や通帳などの金券類は、鍵のついた引出に入れ、さらにそれを銀行の頑丈な金庫に入れなければなりません。たとえ、自分の机とはいえ、もしも引き出しの中から自分の通帳が出てきてもアウトなのです。私物とはいえ金券は金券なので検査不合格となってしまいます。これについては渉外係のカバンについても同様のことがいえ、外回り用の銀行のカバンの中に余計な物や金券類が入っていたら間違いなく検査失格です。
- 金券…銀行員は、現金が合わないのはもちろん論外の他、切手一枚の誤差も許されません。検査の最初もまずこのチェックから始まります。したがって銀行員は、通帳の枚数はもちろんのこと切手や印紙を一枚一枚正確に数えて毎日帳簿に記してから帰っているのです。ちなみに、もしも通帳の印字に失敗したり切手が破けてしまった場合は書損という作業が必要になります。
- コンプライアンス…先にも述べたとおり、コンプライアンスは金融庁も重要視しています。したがって、検査でもあなたの銀行ではコンプライアンスについてどのような対策を行っていますかと聞かれたり、コンプライアンスマニュアルが全部揃っているかがチェックされたりするのです。
- 帳票…銀行では毎日たくさんのデータが還元資料として本部より送られてきます。前日の預金残高であったり、融資の数字であったりとその数は半端ではなく、全部の還元資料の数字を読み込むのにきっと丸一日はかかってしまうでしょう。そして各担当は仕分けされたその資料に印鑑を押して(係印といいます)、上司に検印をもらい、所定のファイルに綴るのです。しかし、その種類がまたたくさんあるために綴り間違いをしたり、印鑑がもれたりするわけです。もちろんこれも検査官はチェックします。
- 営業の書類…営業の書類とは主に伝票と各種届出になります。伝票では、銀行員が数字等を改ざんしていないか厳しくチェックします。ちなみに、支店全員の筆跡を確認するために検査官は最初に支店全員に住所や名前、数字(０?９)等を紙に書かせます。そして、各種届出では特に紛失届がきちんと規定どおりの手続で行われているかをチェックします。紛失届は、一歩間違えば事故(なりすまし等)につながるので特に厳格なチェックが入るのです。
- 渉外の書類…渉外は主に店外で活動することが多いため、書類の種類も他の係りに比べてそれほど多くはありません。しかし、お客様との金券の受け渡しに使う受渡帳や投信や保険などのリスク商品の販売書類のチェックはとても厳正に行われます。特に近年では、金融商品販売法や消費者契約法などの兼ね合いから、不正な取引は即販売停止になりかねないほど恐ろしい結果が待っています。
- 融資の書類…融資の書類や資料は、取引先ごとのファイルや袋でまとめられています。そして、大抵中身は金銭消費貸借契約書であったり、銀行取引約定書であったり、格付データであったりするのですが、これらがきちんと揃っているかはもちろんのこと、書類自体のチェックも重要となってきます。融資自体は書類がなくても成立するのですが、万が一債務者(借りている人)が債務否認をしたときに、裁判上での証拠が揃っていないと極めて不利になることは用意に察しがつくでしょう。近年の判例でも、銀行が裁判に負けてしまうケースも珍しくなくなってきました。融資は特に、自分の身は自分で守るために書類の管理には細心の注意を払わなければならないのです。
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